《Woman》#07
『手紙』(あらすじYAHOO!TV)
4年前の夏に信が植杉家に忘れていったオレンジ色のマフラーの入った紙袋を手がかりにして、信が事故に遭った日の出来事を探り始めた小春(満島ひかり)。彼女は望海(鈴木梨央)と陸(高橋來)を連れて、信(小栗旬)の生まれ故郷へと向かった。
そこは山に囲まれた小さな村だった。
子供たちは無邪気に道中を楽しんでいたが、小春は緊張していた。
小春は、4年前の夏に信が小春宛てに書いた手紙を忘れていったという土産物屋を訪ねる。
信の手紙を預かっていた店主の津川(すわ親治)は、
ずっと小春からの連絡を待っていた。
津川によると、信は帰りのバスを待っている間に土産物屋で手紙を書いていたが、バスに乗り遅れそうになって手紙を置いていってしまったのだという。
小春は子供たちを土産物屋に残し、一人で手紙を読むために外へ出る。
信は事故に遭った日、小春には仕事へ行くと嘘をついて、
自分の母親と会うためにこの村を訪れていた。
手紙は、信が幼い頃にどのように暮らしてきたかを打ち明ける内容で、
そこで語られる信の幼少期は過酷なものだった。
信から聞かされたことがなかった彼の母親との思い出に触れる小春。
さらに手紙には、なぜ信がオレンジ色のマフラーを持っていたのかということと、信が4年前の夏に植杉家を訪ねた本当の理由が綴られていた…。
cast
青柳 小春(27) 満島 ひかり
植杉 紗千(56) 田中 裕子
青柳 信(31) 小栗 旬
砂川 藍子(25) 谷村 美月
植杉 栞(19) 二階堂 ふみ
砂川 良祐(26) 三浦 貴大
蒲田 由季(26) 臼田 あさ美
澤村 友吾(35) 高橋 一生
青柳 望海(6) 鈴木 梨央(子役)
青柳 陸(3) 高橋 來(子役)
植杉 健太郎(58) 小林 薫
小春は、望海、陸を連れて、大菩薩峠の近くの村へ行った。土産物屋店主は、子供たちにお団子を出してくれて、小春に手紙を渡した。バスの最終に間に合わないと急いだために、せっかく書いた手紙を置いて行ってしまった。店主は少し読んだが、捨てるわけにはいかない内容と認め、小春か信からの連絡をずっと待っていた。1人で読んだ方がいいと言われ、子供たちから離れて、ドキドキする胸を鎮めて、ノートを破った手紙を読み始めた。
小春ちゃんへ
小春ちゃん僕はさっき小春ちゃんにウソをつきました。
仕事に行くと言って家を出て今は大菩薩峠にいます。
帰って言い訳する自信が無いので小春ちゃんの家計簿に
この手紙をこっそり挟んでおきます。返事はいりません。
ここから見える山は子供の頃毎日見ていた山です。
僕は今、ここに帰ってきました。あの人に会うために。
僕がこの村にいたのは生まれてから15歳まで。
そのうち8歳から10歳までの3年間1人暮らしをしていました。
毎月郵便屋さんが来ます。緑の縁取りがされた封筒が届きます。
僕はそこに入っているお金をいくつかに分けて毎日の食事代にし
おやつ代にし電気代を払ったり、給食代にしました。
商店街で買い物をします。毎日お使い偉いねと言われましたが、お使いではなく
それは自分のご飯を作るための買い物でした。
朝目が覚めると、布団を畳みます。洋服のにおいをかいで臭かったら洗います。
週に3度はお風呂を沸かして入ります。髪が伸びたら切りました。汚くしていると
秘密はバレるからです。僕が1人で暮らしていることは絶対の秘密で、僕とあの人との約束でした。僕はちょっとした冒険王のような気分でそれを実行していました。
時々あの人が帰ってきて、ご褒美をくれます。僕を抱きしめ偉かったね、頑張ったねと言ってキャラメルをくれます。『もう少しね もうちょっとで一緒に暮らせるからね』と言ってまた東京に帰ります。あの人はそこで、僕よりちょっと大事な人と暮らしています。
冒険が3年目になる頃、緑の縁取りの封筒が届かなくなってきました。
行く手が少し険しくなった。ご飯を炊けなくなったり、冷蔵庫が動かなくなり靴に穴が開いても買い直せなくなりました。ちょっと本格的になりすぎて近所の人が僕を見るたび顔をしかめるようになってきた。僕は困りました。『誰かに見つかったら私は牢屋に入れられるの牢屋に入ったらもう会えなくなるの』あの人がそう言ったからです。そんな時助けてくれたのが郵便屋さんの宮前さんです。宮前さんは白い人で、『俺は瞼でビールの栓を抜ける』と自慢していましたが、お酒が飲めなくてプリンが大好きです。
(宮前さんは入院中。見舞いに行くと、指輪を見咎めて、なんで結婚式に呼ばないんだと信の肩を叩いた。「上の子は3歳で、下は今お腹の中と話す信にお前親父になったのかと喜んでくれた。さらに生きててよかったな。
生きてりゃ親父になれたんだから。と言ってくれた。信は、あの人が自分を生命保険に入れて、信は殺されないように逃げた。
僕にも家族ができました。そういうと、宮前さんは泣いて喜んでくれた」)
正直な気持ちです。小春ちゃんは、僕にとって、生まれて初めての家族でした。
今更あの人に会ったって何になるだろう。
家に帰って小春ちゃんに『ただいま』って言う。望海を抱き上げて3人で晩ご飯を食べる。
それでもういいんじゃないか。そう思って病院を出た僕は駅に向かって歩き出しました。『家族が待つ家に』
(信は、ガラスの1輪挿しを手に取り、手編みのオレンジ色のマフラーがかかっているのを見た。
203号室に戻った。風を入れている窓を開けると、蛍光灯の灯を消すために長く伸ばしたオレンジのマフラーが髪止めで紐に繋がっていた。ずっと母代りに抱きしめていた、マフラーだった。)
あの人に何を求めているわけじゃなかった。謝罪が欲しいわけでも後悔の言葉が欲しいわけでもでもなかった。
今さら手を取り合うことも求めていない。ただあの人に見て欲しかった。大人になった僕を見て欲しかった。おかあちゃんにこっち向いて欲しかったんです。
(隣室の人に青柳の身内の者と言ってあの人の仕事先を教えてもらって、走って行った信。ファーストフードの店だった)
(コーヒーのSサイズを買って、そのまま戻りかけた信にあの人はねえ、と呼びかけ、鍵を手に、待ってなさいと言った)
(ほどなくアパートに戻ったあの人、あ~、疲れたとこぼしながらそのコーヒーまずいでしょ。飲めたもんじゃないわよ。
信が紙袋から1輪挿しを出すと、缶ビールにさしてある花を眺めたが、手に取って、テレビの話を始めた。地デジで、もうすぐテレビが見えなくなるとねだられた。いくら持ってんのと聞かれ、財布から1万3000と出すと、しけてると言いながら1万円札を引き抜いた。時計の横のウイスキーをコップに注ぎ、あおりだした。近いうちテレビは送りますと言った。すると、貯金はないの?と聞かれ、信は家族がいますと答えると、『保険入ってる?家族がいるなら保険 生命保険入ってるんでしょ?解約すればそこそこあるでしょ?』入ってないと応えると、奥さんがいるならそういうでしょと自分の正当性に置き換えた。信は、そう言われても別に嫌な感じはしなかったと答えた。でも結果として逃げたけどね。さらに『あなたの女房だってあなたがいなくて1人になれば私みたいになるのよ』、布団を半分に折り畳み、そこへしどけない恰好のまま寝そべった。さらに川島なお美知ってる?ときた。あの人がテレビ出ているとき、信を生んだ。産まなきゃ芸能界入りして今頃ワインの人になっていた、そうすりゃハイソックスなんかはかなくて済んだ。少し静かになって来たあの人に、つりさげられたオレンジのマフラーを手に取った信は、毎日抱いて寝ていたのでこれ貰っていいですか?と言って外した。正座すると、『おかあちゃん僕楽しかったです。楽しかったんですよ。おかあちゃん色々言われたかもしれないですけど僕も施設とか行って、警察とか いろいろ…いろいろなこと言われて。おかあちゃんのことを悪く…の感じとか 1人親がとか あなたは可哀想なあれだとかいろんなこと言われて。おかあちゃんにも言ってんのかなあ。おかあちゃんいわれてんのかな 心配しました。おかあちゃん 僕大丈夫だったんです。僕お母ちゃんと約束するの楽しかったです。おかあちゃんとの約束守るの楽しかったです。おかあちゃんのこと好きだったから お母ちゃんの楽しいのが僕の楽しいのだったから。今月は何日に来るのかな?それ考えるの 幸せでした。おかあちゃんの封筒の字見るの 住所の字見るの幸せでした。人はおかあちゃんの封筒を見ていろいろ言ったけど、僕にとっては希望だったし。みんな僕のこと不幸って言ったけど 僕にとってはただの現実だった。僕 生きてるだけだよ。泣いてても生きてる、悲しんでても生きてる僕生きてただけだよ。そういう風に思って、そういう 浴び辺僕と同じで彼女もちょっと寂しがり屋で、だから一緒に来てます。気持ちに寄り添うこと、」悲しみに寄り添いうこと、丁寧に心を籠めて生きること、子供らに伝えます。おかあちゃん。ありがとう。僕は元気です。元気で』突然おかあちゃんの号泣がした。)
僕はおかあちゃんに話しかけながら本当は別のことを考えていました。
何とかならないものかな 小春ちゃんと小春ちゃんのお母さんを仲直りさせることは。僕は、小春ちゃんと小春ちゃんのお母さんと一緒にご飯が食べたいです。
なので今から小春ちゃんのお母さんに会いに行こうと思います。会って話します。
今小春ちゃんが母親になって娘がいて 育てていること。お母さんの味の稲荷ずしを作っていること 話します。僕は小春ちゃんと小春ちゃんのお母さんが一緒にご飯を食べているところが見たいです。
信は、ノートを破った。時間を知らせるメロディーが流れてきて、夕焼けがきれいだった。
『きっと うまく行く なにもかもうまく行く そんな予感がする』そうつぶやいた。それは、店主の忘れ物という声(マフラー)と終バスを知らせる声で現実に返った。
渡されたマフラーだけをしっかり抱えて、バスに乗った。その時店の袋もくれたので、住所が分かった。
小春は、手紙を抱きしめて泣いた。小春のために紗千に会い、そのあと事故に遭った…
小春は、手紙を子供たちに見せた。望海に読ませた。漢字は教えてあげるからと言って。
その後、紗千に電話した。信が来た時何を食べたかと聞いた。覚えてないと言ったが、紗千は、スラスラと言った。
豆ごはん、アサリの味噌汁、カレイの煮つけ、キュウリとささみをオスで会えたのと、なすとレンコンを煮たの。梨を剥いた。
そう言いながら紗千は、信が屈託なく、小春を連れてくると言っていた話を思い出した。ふっと我に返り、それだけと言って電話を切った。
父の形見の手紙を、読んだ望海は、間違ってるかもしれないけどと前置きして、お父さんとても幸せだったと思うと小春に言った。
素晴らしい、洞察力!
小春は、幸せ不幸せってないもので、“幸せだと感じる心”があるんだと思うと望海たちに話した。
「お父さんには、”幸せだと感じる心“があったの。それはすっごく強いことで すっごく素敵なことだと思う。
望海と陸が生まれてお父さんそれ以上何もいらなかった。家族と一緒に居られるだけで幸せだって思える。それはお父さんがくれたものだよ願ってくれたものだよ今もお母さんと望海と、陸はお父さんがくれた幸せの中にいる。」
帰宅すると、紗千が遅くなるからと晩ご飯を作っていった。豆ごはん。…さっき言った内容だった。
2階では、陸に信の手紙を読み聞かせていたが、漢字をまだ習っていない望海は苦戦していた。そこに栞が通りかかった。「仲直り(なかなおり)」と読み、食事で降りた2人の代わりに栞が読みだした。
望海たちを寝かしつけて、薬を飲むために下に降りてきた小春は、1人で食事する栞がいるのでぎょっとした。
慌てて流しに向かい洗い物を拭いた。
紗千を植杉さんと呼び、もっと自然でいいと言われた。さらに栞は、信が死んだのは、私のせいと言う母を出した。
だが小春は、誰のせいでもないと言った。栞は、「なんで亡くなったとか」地雷踏んでます!
「考える時もある。でもそれは何か原因とかじゃなくて なにか思い残すことはなかったかなあとか」
いいながらしまおうとしたコップを動揺して落とし割った。さらにパニクっている小春はガラスを踏んで怪我した。
栞は、まず手当をと言った。畳に座り消毒を始めた小春に「私お姉ちゃんと仲良くしたい」「はい」「手紙読んで泣いたんです。お姉ちゃん旦那さん亡くなってそれでも強く乗り越えてるなって。望海ちゃんたちもお父さんいないのに頑張ってて偉いなって。普通家族死んだら」「信さんは死んだんじゃないから。生きたの。生きただけなの」
「私も反省して 苦しくてちゃんとちゃんとして、言わなきゃって。あの日私が電車の中で青柳信さんを痴漢だって言いました。私が嘘をついたから、ああいうことになりました。青柳信さん、優しい人でした。私のこと心配してくれて。優しくしてくれて。」突然の告白に小春は、泣き出した栞はそんな小春の前に両手をつて「御免なさいと詫びた。
御免なさいと言って、そこから立ち去ろうとした栞を捕まえた。抵抗する栞。「お母さんがこういう風に育てたの。御免なさい。ごめんなさい…」
望海がお母さんと寄って来た。ガラス割れてるからはだしダメと言った。
帰り道、紗千はケーキ屋に寄り、ケーキ4つと動物を2ケ買っていた。
突然の告白でした。いくら苦しいからって、自分の罪は、背負っていかないと。
*****
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