《運命の人》#01
『疑惑の一夜』(あらすじ)
「沖縄返還密約事件」を背景に、新聞記者として国家権力の欺瞞(ぎまん)を暴いていく弓成亮太(本木雅弘)。夫を信じながらも疑いを持ち続ける妻・由里子(松たか子)。そして弓成と深く関わり人生を踏み外していく外務省事務官・昭子(真木よう子)。この3人の苦悩と運命に翻弄(ほんろう)される様子を描く。
1971(昭和46)年、東京。沖縄返還を1年後に控え、首相官邸や外務省は連日、多くの記者であふれていた。佐橋首相(北大路欣也)が米国と、米軍基地の永続的使用を認める合意を交わしたのでは、とのうわさが流れていたためだった。首相会見で鋭い質問を浴びせたのは、毎朝新聞政治部の記者・弓成(本木)だった。弓成は、自分の記事でこの国の未来を変えたいという野心を持ち、そんな夫を支える妻の由里子(松)は、仕事に没頭する夫に献身的に尽くしていた。ある日、弓成は、懇意にしている外務省の安西審議官(石橋凌)に対米交渉状況を聞くため審議官室を訪れる。
*****
一度書いた記事が消えました・・・
もう詳しく書けませんので、ざっと行きます。
3シンを弾く老人。音はながれているがそんな事は聞こえず、おとこがボストンバッグを提げて、歩いてきた。サトウキビ畑を横切り溶岩のごろごろしている開けた部分に立った。
1978年、春。沖縄県。
その日も、沖縄の空を米軍機は飛んでいた。その男弓成は躊躇せず海に飛び込んだ。
その日も沖縄の海は青く住んでいた。
一瞬、警察、裁判所、監獄と、フラッシュバックしていた。
沖縄戦では20万人も犠牲が出た。敗戦後、沖縄は、アメリカの施政権下に置かれた。
アジアの拠点として基地が沢山つくられ、米兵による婦女暴行や死亡事件が繰り返されたがアメリカ占領下の沖縄の住民は泣き寝入りするしかなかった。
祖国日本への復帰は沖縄の悲願であった。
戦争から四半世紀。その悲願は佐橋慶作総理の下実現されようとしていた。
1971年春。東京。
電気屋のカラーテレビの前に、人々が集まっていた。
佐橋首相の沖縄、祖国復帰の話を聞いていた。
粉骨砕身、来年、沖縄は、沖縄県として2本に復帰と言っていた。
核抜き本土並み斗言うが裏があった。
ニクソン大統領(これが悪でしたね)との話し合いによると首相は重ねて言った。
「核抜き本土並みという表現に
米軍基地の大幅縮小を期待して
いるようですがいかがですが
いかがですか?」
弓成が聞いた。
すでにほとんどの米軍基地の継続使用を認める合意が出来ていると言う話を耳にしたとさらに聞くと、君はどこの記者だと聞かれた。
『毎朝新聞』の弓成と応えると、首相は消えた。
弓成は次官会議の方へ顔を出した。
次官はのらりくらりと、逃げていた。
安西審議官のオフィスへ行った。
どうしても口が固いかったかった。機密文書を机の引き出しに入れたが、人が来ると席を立った。事務官の三木が、カステラと言ってくれて、安西の部屋の中を見まわしていた弓成の目に飛び込んだのは、半分開いた引き出しと赤い字で書かれた「極秘」の文字。
彼はそっとそれを抜いて、省内の複写室に入り、コピーを取った。
社に戻ると、1面に載せるために英語に強い、司にまず見せた。
沖縄返還で戻る基地のリストだった。
リストAは 復帰時点で返還を求める基地 31か所
リストBは、復帰後数年で反感を求める基地 18か所
リストCは 米軍に長期使用を認める基地 85か所
ほとんどが戻ってこないと言う密約だった・・・
弓成は記事は匿名、文書の写真掲載もダメと言った。
新聞記者にとって一番大事な事は「情報源を守ること」
極端な事を言えばそこさえ守れば真実のためにあとは
なにをやっても構わんと弓成は思っていた。
山部記者は、財政界に人脈を作って、政治を動かそうとしている。
弓成は、記事で勝負する所が違うと言った。
後輩や取材相手に全ての給金を使ってしまう弓成は、父親からの仕送りで一家を保っていた。それを由里子に言われても、親孝行だとほざいた。
政治家の田淵から荷物が届いていると、持ってきた。越後最中には違いなかったが、金入りのだった。次期総裁選に、余計な事を書くなと言うことらしかった。
父が送ってくれるオレンジを添えて送り返せと妻に言った。
小平は弓成の事を可愛がっていた。
親子の付き合いだった。
小平は、切り札を無駄に使ったと弓成に言った。
省内を回ってくると言った。
まだ軍用地復元保障費の問題もあった。
1961年以降、復元保障費は支払われないままで交渉経過も一向に公にされないでいた。
外務次官に会いたいと言っても山部が中に入った。だいぶ食いこんでいた。
「だが気を付けろよ。
お前は丸腰で戦車隊と闘っているような
もんだ。むやみに総理を刺激すると
しっぺ返しが待ってるぞ」
「総理が怖くて記者が務まるか」
「人の忠告は聞くもんだ!」
安西も外務省に人を待たせているといった。
三木が極秘文書の管理を任されていた。だんだん弓成斗近くなって来た。
読日にトップを取られて、毎朝は差を開けられた。販売部長に国の機密より読者受けする記事を載せろと言われても正義感に燃える弓成は反論ばかりだった。
司に、60年安保のころ国の機密を暴こうとして
「警察にマークされて家族の事まで
調べられた事は話したよな。」
「時代も状況も違いますよ。
あなたは安保をつぶそうとしたが
私は沖縄返還を実のあるもの
したいだけです。」
「その時の岸谷総理の弟が、
佐橋総理だ。
甘く見るな!」
「政府の欺瞞に見て見ぬふりしろって
言うんですか?それじゃ新聞記者を
やってる意味がありません」
聞く耳持たぬ弓成だった。
佐橋と出口でで会った弓成。相手は車の中で、睨みつけていた。
ベッドの上で、荒い息使いでうなされる弓成。鼻っ柱は強いが、実はとてもナイーブな所もある人だった。
安西の事務所で機密文書の扱いをさらに厳しくせよと通達があったと事務に言っているところへ弓成が来た。暇が取れないと邪険にされていたから、金曜日は開けておいてくださいと言って、予約した赤坂の評判のレストランにお連れしまうと言う、弓成に、悪いな別の要件が入ったのでまたにしてくれと断られた。
そこで事務の2人に声をかけた。
三木と飲みだした。
弓成は、記事で日本を変えられたらと思っていた。
夜になり雨が降って来て、道は渋滞していた。
歩いて社に戻ると出た弓成を三木は追いかけた。
「もう少し飲みませんか?」そう言って。
三木の夫は、胸を悪くして退官し、その縁故で今の三木の職場があった。
長くいると変なエリート意識があって、夫のねちっこさに辟易していた。
遅くに戻った弓成に、法事がある事を伝え、2時には逗子に着くと約束しておきながら、
小平のゴルで、山部に毒まんじゅうを返したと言って、俺は、足りないと文句言ったら、面白いヤツだと飲みに誘われた。これから見てろよ、毎朝のスクープを追い越すと言われた。
聞いて弓成は焦った。すぐに沖縄返還の最終段階が来てしまう。
法事に弓成は来なかった。母には嫌みを言われたが、父は、分かってくれていた。
弓成のプロポーズを思い出す由里子。
安西達は、かなり露骨に、弓成を避けた。
取りつく島がない所へ三木が声をかけた。
紙袋を差し出し「食事のお礼です」と言った。
そんな気遣い良いのにと言いながら受け取った
お気に召すといいのですがと言われた。
中には、プレセントが2つ。紙袋を持ってこれは?と聞いた。
「あなたの力になりたいんです。
コピーですから返却は不要です」
中身を見てそっとバルコニーに出たが、帰宅していすぐに書斎にこもった。
書斎に法事用の式服がかかっていて初めて思いだした。
1971年6月9日 パリ
相川外相とロジャード国務長官の会談
佐橋総理は、アメリカが、日本がたて替える保障費の確約を欲しがっていると言われ、日本の悲願、沖縄返還には変えられないと草案を練らせた。
愛川外相に、日本からの極秘文書が届いた。それを一生しまっておくべき秘密が出来てしまったと、確認した。
山部が姿を見せていなかった。
返還協定の全文が流れたらしい。それを安西に言うと、ライバル誌に流れたのだなと言った。確かこれって、田淵が、山部に流したんですよね。
政府の欺瞞を書いてないのはどうしてかと弓成は山部に突っ込んだ。
違うやり方で行くと2人は火花を散らした。
負けは負けで、家に帰っても飲む弓成。由里子が気を取り直そうとするが八つ当たりされた。そこで明日は久しぶりに昼を食べようと言ってくれた。
三木は家で夫からちまちまと嫌みを言われた。
そのまま家を飛び出し、極秘文書をコピーした。
弓成に電話し、お役に立てると・・・そう言った。
由里子とビルの前で会ってしまった。機嫌良く言われても、行かれなくなったと断ったのを三木が見ていた。
400万ドルの補償についての極秘文書だった。
絶対三木を守ると弓成は言った。
沖縄返還協定が調印された。
佐橋総理はそれを見ながら涙をこぼした。
テレビを見ていたのは、山部と小平。
これで、佐橋の役目は終わったから、これからの政局を相談させてくださいと頼んだ。
君は何を考えているのかと聞かれた。
「日本を強くして、アメリカと対等な
関係を築きたい。それには
それなりの総理をすえなければ
なりません。
弓形亮太も出来る男ですが、
山部一雄もなかなか役に立ちますよ」
社で調印を見ていた弓成が司に言った。
「やはり返還協定の裏には国民を欺く
日米政府の密約が存在してました。」
「何かつかんだのか?」
「ものすごい爆弾を手に入れました。
・・・
復元保障費に関する密約を裏付ける
機密文書です。」
<この極秘電信文がやがて それぞれの
運命を狂わせて行く事になる>
いまだに「密約」が大きな顔して錯綜する政治の世界。
どこまで信じていいのでしょうね。
政治家の筋が、どこかですぐに曲がるなんて、
たまりません。
cast
弓成亮太‐本木雅弘
弓成由里子 - 松たか子
三木昭子 - 真木よう子
山部一雄 - 大森南朋
佐橋慶作 - 北大路欣也
毎朝新聞「
司修一 - 松重豊
清原了 - 北村有起哉
金田満 - 遠藤雄弥
萩野孝和- 梶原善
恵比寿史朗 - でんでん
荒木繁 - 杉本哲太
外務省
安西傑 - 石橋凌
吉田孫六 - 升毅
山本勇 - 小松和重
林外務次官 - 石丸謙二郎
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山崎豊子原作だそうですが、原作未読
沖縄返還問題で揺れる1970年代を舞台にした
新聞記者弓成亮太@本木雅弘の野望と挫折の物語・・・なのかな。
社会問題あり、野望あり、不倫ありと山崎豊子作品らしいドラマだったな。
そうね、つまらなくはなかったけど、それほど惹きこまれもしなかったな
画面の中に熱気はあったけど、
僕にはどんよりとした灰色のドラマに感じてしまいました。
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そこに至るに何があったのか、興味をそそられる内容でしたわー
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うぉぉぉぉぉぉいっ!!!どうした弓成っ!!!その落ちぶれようはっ!!!1971年当時は「新聞記者にとって一番大事な原則は、情報源を守ることだ。極端なことを言えば、そこさえ守れば、真実のためにあとは、なにをやっても構わんとオレは思ってる」なんて言ってポマードできっちり固めた七三分けでびしっとスーツを着こなし肩でぶいぶい風切って歩いていたのに、1978年には髪はもさもさ髭は... [続きを読む]
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