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2011/09/22

《アイシテル~絆~》SP

『家族の愛とは絆とは・・・』
2009年の話題作として大反響を巻き起こした「アイシテル~海容~」の続編。
前作、~海容~最終回で生まれた、智也の弟直人の葛藤。
自分が生まれる前の事件「兄は、殺人犯」という宿命を負い友達からも社会からも
阻害され深く傷つく。
それまで大好きだった兄や、母のことを恨み心を閉ざす。
なぜ母は、自分を産んだのか、自分は生まれてくるべきではなかった
そんな思いを抱える彼もやがて大人となり初めて心を許す女性と出会う。
直人を支え、寄り添う彼女とその祖父は徐々に彼に変化をもたらす。
何年も離れて暮らし、会うことのなかった兄を訪ねて行く所から始まる。

命の重さ、そして人と人の絆の大切さを感じていただけたら・・・(佐野史郎談の要約)

*****



<長い苦しみの果てに僕はここに来た 
 僕を苦しめてきた兄の存在 いまこそ僕はその存在を
 この手で消し去る。>
直人が、兄の部屋の前で、ドアを叩こうとすると携帯がバイブした。
妻の加奈からだった。出ると、逼迫した声で、「直人どうしよう、私・・」それで切れた。

部屋の中では、キヨタンの遺影に手を合わせる智也。部屋の前に散乱する花・・・
走る直人。
病院に着くと、医師から流産の危機は脱したが、しばらく安静にするようにと注意を受けた。
加奈から、何も聞いていなかった。私は産むと加奈はきっぱり言った。
「加奈は分からないんだ。
生まれてくる子がどんなに苦しむか。
子供を守るなんて口で言うのは簡単だ。」

「でも・・」

「その命は、生まれてこないほうがいいんだ。」

「私はそうは思わない。」
握り合う手を、ハッとして振りほどき直人は、病室から走り出た。
そのまま、廊下で、悩む直人。エレベーターのドアが開き、出てきたのは、さつきだった。姿を見せて「母さん何で・・・」
五月は、「赤ちゃん大丈夫?赤ちゃんは?」と聞いた。
「帰ってくれ、誰のせいだと思ってんだ
誰のせいで俺が こんな思いしてると・・・」

「直人・・・」

「あんたが俺を生んだからだ。
こんな苦しみは、俺で終わりにする。
帰ってくれ。帰ってくれ」それでも動かない母を見て、自分が走り去った。
病室の名札を見たさつきは、入らずにとぼとぼと戻った。

電車に乗っていた直人は、車窓から射し込む影に
<ゆらゆらと体が揺れている
 そこにいると、ぼくはすごく安心するんだ
 それは温かくて 心地よい懐かしい場所>
直人を中心に、一家がとても和やかな時・・・
父に直人を守れと言われ、守るという智也。
生まれてきてくれてありがとうと直人を抱きあげながら言う母。

「直人、お兄ちゃんちょっと急な用事が できちゃったから
直接引越し先にいくね」「分かった」
「後 これ」渡された紙袋の中から黄色いグローブ。
「今のボロボロだろ」
「じゃあ、後でな」それっきり消えた智也。
それが何を意味するのか、直人には、まだ分からなかった。

さつきは、、病院の帰りに氷川神社により、安産のお守りを買った。
喫茶店で、家裁の調査員をしていた富田と待ち合わせた。
「この苦しみは自分で終わりにするって」
「そうですか 直人くん そんなことを」

「加奈さんにも会いませんでした。
直人の気持ちを思うと
なんて言葉をかけていいのか・・・」

「わかります」
「私 心配で じっとしていられなくて
気が付いたら、病院へ。
「よかったですね、赤ちゃん無事で」
「はい。
直人が今までどれだけ苦しい思いをしてきたかは
分かってるつもりです。」
「はい」
「それでも私、 信じてたいんです。
生まれてきてよかったって思ってくれる日が
いつか必ずくるって。
だけど、あの子はまだ・・・
私の責任です。直人のことも 加奈さんのことも
苦しめてしまってる。」
「私の息子の健太 今アフリカにいるんです。
青年海外協力隊に採用されて。」
「そうなんですか」
「井戸掘りや畑仕事で もう真っ黒なんですって。
本人はずーっとフリーターだったんですけどね。
親として心配するところなんでしょうけど。
まあ、あの子の人生ですから。
私が代りに生きることはできません。それに
親がいつも正しいとはかぎらない。
親は神じゃない。人間ですから。」
「はい」
「逆に 子供から教えられること
たくさんあるでしょ。」
「そうですね」
「親ができることは 悩んだり 迷ったり
時には失敗しながらただ 子供の幸せを
願うことぐらいで。結局親も子も自分の人生を
精いっぱい生きるしかないんですね。」
「はい」
「でも私は、あなたが直人君を精いっぱい
愛してきたこと知ってます。ご主人が亡くなって
からもずーっと。
それは、きっと直人君に伝わってるはずです。
信じましょ。あなた自信が歩んできたこの20年。
信じて見守りましょ。いままでどおりに。」「はい」
牧師さんより、ずっと、心に染み入る富田の言葉だった。

工房に戻った直人は、ここで一番感動した加奈の母子の絵を前に佇んだ。
中庭で、爺じが、花を写生していた。加奈のことご心配かけてスイマセンと声をかけた。
加奈の妊娠のこと、言わなかったが薄々知っていたと答えた。爺じは、絵筆を持ちこの絵に色を乗せてみないかと言った。
久しぶりなんです。絵は好きで高校の時は美術部。楽しいこともあったはずなのに
不思議と思いだせないそう須磨爺に言った。色をキャンバスに塗りながら、高校の時、好きな女子の顔を描き、それを上げようと思ったら、お兄さんいる?と聞かれた。いるよと答えると、名前 野口智也と言うかと聞かれた。ネットで清貴ちゃん事件と言われ、ネットカフェに走った直人は、兄の秘密を知った。
ネットでは、未成年(少年A)でも、実名や、顔写真が、載るのでしょうか?
何のための少年審判なんだか・・・

すっかり奈落の底へ突き落された直人。さつきも、智也も、亡くなった父までも、何も話さなかった付けがいっぺんに来ました。
家に帰り、母が戻っても、攻め続けた。”あの人”が人殺しだと。何で黙ってたんだ。
このまま 俺が知らなければ永遠に隠すつもりだったんだな。俺に優しくしたのも隠し事していたから、後ろめたかったんだよな。このまま俺が知らなければ永遠に隠すつもりだったんだな。俺は許さない。絶対に許さないから。
母さんのことも、あの人のことも。
外に出た直人を追いかけたさつき。直人は、父さんが死んだ時。智也が、ずっとごめんなさいと言っていた意味が今分かったと、冷たく言い放った。
さつきは、みんな直人を愛してた。智也と泉さつきは一生罪を償って行かなければならない、でも直人には幸せになってほしくて。そう言うのを
「ふざけんな!こんな家に生まれて
どうやったら幸せになれるんだよ!」叫ぶ直人に止めてと言いながら制した。
「こんな家なのに、どうして俺を生んだんだ。」
「直人これだけは信じて、
私たちはあなたが生まれてきた事に感謝してる。
私はあなたを生んで後悔したことは一度もない!」
「もう聞きたくない。俺、・・家出るから」
「そう 分かった。」

直人が絵を描いていると、思いだすことが沢山あった。
加奈の小さいころ、毎日絵をかかせていたと、須磨は言った。
美大に通っていたこと、親友と思っていた友人に、智也のことを話した。すると、直人の絵が採用と決まったが、その男が電話して話はなかったことになった。
俺に人殺しの身うちはいないから、そう言われて、直人もキレた。楽しみにしてていたさつき。無残にも夢は砕けた。直人は、その絵に黒絵の具で封印した。

花の絵を前にして、加奈と須磨に会えたことは、感謝しているが、答えが見つからないと言った。幸せだったと思っている、だけど、こんな俺に子供なんて・・
「何のために生まれて来たのか?
俺は君の3倍くらい生きてるんだが
いまだに分からん。でもねそれでいいと思ってるんだ。
分からんから、また明日も生きてみたいと思ってる。
唯一つ言えるのはね、君が生まれたことは
間違いなんかじゃない。そのおかげで加奈が
幸せになれた。私もな。」
「須磨さん・・・」
「答えなどいらんのだよ。
君が生きているということ!
それだけで十分なんだ。」

直人が須磨たちと知り合った時の回想。
ピザ屋に勤めていた直人が、配達で、道が分からない時、飛び込んできた。ドアが開いていて、壁に加奈が描いた母子の木炭画。それを見て涙をこぼした直人。
加奈が出てきて、もしかして泣いてた?とずけずけと言われた。爺じ巨匠と呼んでと調子に乗り、百万年早いわ!と怒られていた。須磨が、よかったらまた遊びに来て下さいと言った。そしてピザを頼んだ。その時、
「今日はピザではなく、君を待っていたんだ。
どうだここで働く気はないか。
この絵を見て君は泣いた。答えになっていないが。」
そう言われたが転職した。革を叩いて、財布を作ったり、とても直人は器用だった。前に美大に行っていたが中退したと答えた。
中庭に木製の墓碑があった。すぐ横の木の途中に鳥が巣をかけた。居心地の良い巣から間違って落ちたのか落とされたのか、雛が下に落ちてぐったりしていた。介抱したが死んだ。妙に情が移って墓を造ったと言った加奈。まだ巣だけあると指差したその手首には、自傷の傷が並んでいた。
須磨から、加奈が子供のころ母親から虐待を受けていたと聞かされた。見かねて須磨が引き取った。中学のころまで自分が悪い子だから殴られたんだと思い、自傷行為を繰り返していた。革工芸に興味を持ちだし、それからは、少しずつ元気になって行ったんだが、心の奥底に押し込めた母親への悲しみが、消えたわけじゃない。その母親というのが、2年前に死んだ私の娘だが。それを聞いて直人は、言わなきゃいけないことがと言った。

すぐに呼ばれて、直人は話ができなかった。するとレザークラフトで通ってきている主婦たちが、加奈に、直人の兄のことを話し、もうここには来られませんと断っていた。
ちょうど、直人が、初めての財布を、須磨に見せていた時だった。
加奈は、「彼を辞めさせるつもりはありません。イヤなら結構!」そう言ってドアを閉めた。
須磨は、「だったいやな思いさせてすまなかった。」と言った。
直人は言えなくて済みませんでしたと答えた。

「謝る、ことなんてないさ、君はなんにも
悪いことなんてしてないんだ。
もちろんここも今まで通り居てくれ!」
加奈に直人辞めるつもり?と聞かれ、
「いつかこうなると思ってました。いっつもそうなんです。
少しでも前向きに 幸せな気分で生きようとしても
長続きしない。世間はそれを許してくれない。
どこへ行っても 俺は殺人犯の弟なんです。」
「だとしても何で直人が辞めなきゃならないの?」
「俺がここにいたら あなた方に迷惑がかかる。」
「フフフ、あのねえ 見くびんないでくれる?
私と、このジジイがそんなにヤワに見える?」
「そうだよ、いらぬ心配だ。
君が抱えてきた苦しみを私たちが100%
理解できるとは思ってない。でも、
寄り添うこと位はできるぞ」
「私は直人が大好きだよ。これからもずっと
私もジジイも直人が必要なんだよ。
だからここにいて。つうかいなさい!」
直人は泣いた。
「俺、生きてていいんだって 今日やっと・・・」
「当ったり前じゃん。」
「生きてることは許されないって思ってきたから
ありがとう」
二人は、くっついて泣いた。
その夜二人は結ばれた。

須磨が、結婚祝いだと言って、森田工房 と書かれた表札を二人に渡した。
前に直人が作った財布が売れたと、話した。
君は才能が、ある。そう須磨は言い
「加奈をよろしく頼みます」そう言って頭を下げた。それよりずっと深く直人はお辞儀した。

加奈は、入院中。エコー検査で、赤ちゃんは順調に動いていた。写真を貰った。いま、このちっちゃな命を守れるのは母親のあなただけなんですから、無理は禁物ですよ。と医師に言われた。
膝に乗せて、なるべく人と深くかかわらないようにしてきた直人が結婚するとは思わなかったと、加奈に話していた。だけど一つ。子供は作らないと決めてる。この苦しみは、俺で終わりにしたいんだ。それだけはどうしても受け入れてほしい。
そう言われて分かったと加奈は答えた。それを「わかった」と受け入れた加奈だったが、子供は、できた。今守れるのは加奈だけだった。病室でそのやり取りを思い出していて、急に退院すると言って、病院から消えた。ナースともめて胎児の写真を落とした。

直人が顔を出すと、ベッドは片付けられ、荷物がなかった。ナースは、退院したと教えた。無理させないでと言われ、これ渡してくださいと写真を渡された。直人は、それが胎児写真だと初めて知った。
電話すると、買い物して帰るからと一方的に切られた。
商店街のお弁当屋、さつきのいる店に入った。さつきはsyぐに加奈と分かった。
喫茶店で話す2人。
「私、結婚する前に直人さんと約束してたんです。
子供は作らないって。けど。授かっちゃいました。
母親居ないんです、私。」
「え?」
「母親の愛情って知らなくて。だから母親になりたいとか、
あんまり考えたことなかったんです。
でもお腹の中にこの子がいるって分かったら
急に自分でもびっくりするくらい母親モード入っちゃって。
そしたら無性に会いたくなったんです。直人を生んだ人に。
・・・やっと会えた。」
「私も。ずっとあなたに会いたかった。」
「この子が引き合せてくれたんですね。」
「そうね」
さつきは、そーっと手を伸ばした。その手を加奈は、自分の腹部へと導いた。
その姿勢のまま。さつきは眼をつぶり
「直人のことごめんなさい。あなたにもつらい思いをさせて。」
加奈は激しく首を振った。
「彼、苦しんでます。自分が父親でこの子を幸せにできるのかって
この子は生まれてくるべきじゃないって」
「わたしね、直人を生んだこと間違いじゃなかった。
ずっとそう信じてきたし、今でもそう思ってる。
重い十字架を背負って生まれて来たあの子にとっては
苦しいことばかりだったかもしれない。
それでも生きてくれた。生きてあなたみたいな素敵な女性に出会って、
人を愛することを知ったんだと思うの。だから直人は、きっと分かってくれると
思う。あなたの中のその命が、『生まれてくるべき命』だって。」
「おかあさん。私もこの子を産んでその幸せを直人と一緒につないで行きたい。
でもそれで、直人が苦しい思いをするんだったら、・・・」
さつきは、バッグからこの間買ったお守りを出して加奈の手に握らせた。

直人は、河原で、座り込み、胎児写真を眺めた。
須磨が、『君が生まれたことは、間違いなんかじゃないさ』そう言ってくれたことを思い出していた。

森田直人革工芸展 を開いた。
母からのお花も飾られていた。結構沢山の人が来てくれた。それに感動していた直人。
また白い花が置いてあった。毎日あった。だれだろう?

加奈は、私にもご褒美。「こども」と言った。直人はまだ子供ほしくない?
もしかして気が変わってないかなって。
明日の搬出の時間確認しないと言って、ポケットを叩いていたが、携帯をギャラリに忘れた。慌てて戻ると、実はポケットに携帯は入れてあった。時間稼ぎしてそのまま戻りかけると、ガシガシと、足音がした。男が入り口に花を置き、立ち上がった。兄の智也だった。
「兄さん」と言葉を飲み込んで、後を付け始めた。

遅くに戻った直人。飾られた花を手でなぎ倒した。何するの?と聞かれ
「こんな花 受け取れないんだよ」
「もしかして、お兄さんから?」
「あいつは逃げたんだよ。俺に殺人犯の弟という
レッテルだけ残してな」
「直人」
「俺には、兄なんていない
そう思って生きてきたのに
やっとやっと忘れられると思ってきたのに
何で今更のこのこ現れるんだ!?」
花を拾い上げた加奈からまたそれを奪おうとしてもみ合いになった。
なんなんだよ、と泣く直人。直人分かったよ、直人となだめる加奈。
翌朝、加奈が生け直した花を全部手に持つと、許せないどうしてもと言って、家を出た。
そこでノックしようとして加奈が、流産しかかったところへ話が戻ります。

加奈に川から呼び戻された直人。買ってきたのは写真立て。ここに私たち3人の写真を入れると言った。
「私ね、ずっと母親のこと恨んでたんだ。
子供のころからず~っと。
何で自分は生まれてきたんだろうと思った。
だからこんな絵描いちゃったんだと思う。
この絵見るたびに悲しくて泣いてたんだよね。
でもね、今これ見ても全然悲しくないんだよね。
私・・・、やっと母親に感謝できた。
私を産んでくれたこと。この世に送り出してくれたこと。
だってそうじゃなきゃ、何も始まらなかったんだよ。
この世界を見ることも愛する人に出会うことも。
喜びも悲しみも生まれてきたから全部知ることができた。
直人に出会ってそう思えたんだ。
苦しいこともいっぱい、いっぱいあったけど、
それでも私は生きてきてよかったよ。
この子も必ずそう思ってくれる。私はそう信じてるんだ。
ねえ直人、生まれてきちゃいけない命なんてないんだよ。」

ポケットから胎児写真を出し、病室に落ちてたってと言った直人。

「加奈の言うことは分かるよ。
俺だって『産んでくれ』って言いたいよ。
この子のため一緒に喜んで。
だけどどうしても踏み出せないんだ。
俺は、あの人の存在がある限り」
「直人、お兄さんの存在を消すことはできないんだよ。
だって家族なんだよ」
「このままじゃダメだ。」

直人はまた思い出していた。
野球やろうと言うと、母がお兄ちゃん野球あまりうまくないのととやんわり断ったが、智也はキャッチボールを付き合ってくれた。キヨタンとキャッチボールして、母のことを悪く言われて、それが原因で・・・だから智也は、やりたくなかった。それでも大事な弟のためだと付き合った。中学入っても頑張れよ。野球だけじゃなくて、いろんなことにどんどんチャレンジして頑張ればなんだってできる。直人には未来があるんだ。
「お兄ちゃんは、夢とかないの?」
「夢か…お兄ちゃんの夢は・・・・」

直人は、智也のアパートへ行った。今度はドアをノックした。
鍵がはずされドアが開いた。顔を出した智也は、じっと直人の顔をみてから
「直人・・・」と呼んだ。
窓側に佇み、智也が「何しに来たんだ」と聞いた。
「なんで今更、花なんか。」
「何のことだ?」
「とぼけんな、俺は見たんだ。」
「帰ってくれ。俺とお前は、兄でも弟でもない。」
「俺だってどんだけ、それを望んだか!
でも世の中、そう思ってくれないんだよ。
あんたの弟ってだけで、いままでどんだけ
苦しんできたと思ってるんだ。
もういい加減、消えてくれよ!」
「俺が消えても、お前の苦しみは永遠に続くだろ。
それに俺は生きていかなきゃならないんだ。
清貴くんのお母さんと約束したんだ。
俺を一生 恨み続けるんだな。
分かったらもう出て行ってくれ。」
「恨んでるよ。憎んでるよ。今までずっと
そうやって生きて来たんだよ!!」
智也の襟首をつかんで、叫んでいた。
「俺の存在と罪は、何があっても消えない。」
「あんたを恨み続ける事がどんなに辛いか分かるか?
どんなに苦しいか?」畳に叩きつけた。
智也は抵抗もせず、されるがままだった。
身の回りのものが置いてあった棚に、見覚えのなる財布が置いてあった。
俺の初めてと手を伸ばすより先に智也が来て、直人が手を出すのを妨害した。だが智也は投げ飛ばされ、引き出しの部分が畳に転がった。
するとそこに智也と直人の2人で撮った写真が写真立てに入っていたが転がり出た。それを見てはっとする直人。
「なんでだよ。ずっと俺を見ていたんなら、
…何であの時消えたんだよ。
途中で捨てるぐらいなら最初っから優しくするなよ」
「捨てたんじゃない!そうじゃないんだ。
俺はほんの少しでも幸せを感じちゃいけないんだ。
俺はほんの少しでも幸せを感じちゃいけないんだ。
たとえ笑うことも許されなくても お前が笑ってくれれば
俺も笑えた気がした。
お前が未来を語れば、俺も明日を生きようと思えた。
お前は、・・・
お前は俺の希望だった。
でも俺は幸せになっちゃいけないんだ。
清貴君は帰ってこない。もう二度と笑うこともなくことも
できないんだ。俺のせいで。だから俺は、泣くことも許されない。
なのにお前が個展を開くと聞いたら、俺は居てもたっても
居られなくて。済まない・・・直人。」手をついて頭を下げた。

あの最後の時、「お兄ちゃんの夢は?
「夢か・・・・直人の応援団だ」

「お前がいたから、俺は生きてこれたんだ。
お前がいたから、・・・・」
「俺が生まれてきたことにも意味があったんだな」
智也は、顔を上げてじっと見た
「答えは一生見つからないかもしれない。俺も・・・
だから、」
「もう二度と、お前の前には現れない。約束する」

「たとえ、二度と会わなかったとしても、」
智也の手を直人が握った。
「俺たちは、・・・家族だ。それは、誰にも変えられない」
「直人・・・」
「俺はもう逃げない。
兄さん。俺さぁ、父親になるんだ。」
「そうか、そうか!・・・そうか・・・」
智也が泣いた。

工房に戻った直人は穏やかな顔つきに戻っていた。
加奈がお帰りと言った。近くまで行くと、二人はハグし、直人は、
「3人の家族写真 撮ろう」
「うん」

無事に出産が終わった。
直人は、いつも同じ夢を見ると祐太に言い聞かせた。ゆらゆらとでもそこにいるととても安心する。そう言いながら、祐太に「生まれてきてくれてありがとう」と抱きしめた。

祐太を挟んでのさつきも顔を出した。公園で、直人は
「母さん、 俺やっとわかったことがあるんだ。
俺はいっぱい愛されてきたんだなって。母さんや父さん
それに兄さん 加奈にもみんなに沢山愛されてきたんだなって」
「直人」
「ごめんね母さん、俺を産んでくれてありがとう。」
さつきは何も言えずに、直人の腕をさすっていた。

いつかこれで、祐太とキャッチボールするよ。
智也が買ってくれた黄色いグローブを持ちそう言った。

<ゆらゆらと体が揺れている。
そこにいると僕はすごく安心するんだ、
それは温かくて心地よい懐かしい場所・・・
僕を大きな愛で包んでくれた家族の記憶だ>

ひょいひょいと思い出の方へ寄り道するので、気持ちが乗ってくると、冷やされて、これはいけませんね。智也の気持ちに泣かされたのは最後の方だけ。直人中心だから、余計ですね。地震と台風も味方ではなかった!

被害者家族は、出てこなかったので。それもつまりません。


*****
いままでの感想は、こちら


































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