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2011/05/29

《高校生レストラン》★04

『まご茶漬』(あらすじ)

高校生レストランから食中毒が出たという知らせを聞き、新吾(松岡昌宏)と岸野(伊藤英明)はレストランへ駆け付ける。病院からの連絡によると、救急車で運ばれた老人・高科(織本順吉)が、昼に「花ご膳」を食べたという。やがて、高科の食中毒は仮病の可能性が高いことが分かり、新吾と岸野は安心する。しかし、彼はなぜそんなことをしたのだろうか。岸野は問題を調べるために高科の家を訪ねるが、門前払いをされてしまう。岸野は帰り道、本数の少なくなったバスを待つ老人やシャッター街となった商店街の様子を見て、高科の行動の訳に思い当たる。

cast
村木 新吾 - 松岡昌宏 吉崎 文香 - 板谷由夏
岩瀬 厚一 - 平田満  佐藤 圭作 - 河西健司
坂本 陽介 - 神木隆之介 米本 真衣 - 川島海荷
岸野
- 伊藤英明 戸倉 正也 - 金田明夫
村木 - 吹石一恵 村木 定俊 - 原田芳雄(特別出演)

宏の携帯に、高階さんが食中毒との一報が入った。
開店を祝う遥の料理もそこそこに新吾も飛んで行った。
レストランへは、市の職員、学校関係者が集まり、新吾の衛生面はどうかと詰問された。
そこへ吉崎先生が現れた。
本当に食中毒なんでしょうか?
腹痛を訴えたのは、1人だけ・・・

病院へ行って確かめてきたのは、吉崎先生だけだった。
「花御膳」は全部さばけたし、もし食中毒だったらもっと患者が出ていることになる。

高階は、一通り診察が済んで帰宅したと吉崎は言った。
食べ物を扱うのは、危険と背中合わせだという事を生徒たちにもさらに厳しく教えてくださいと、言われ、その言葉を素直に聞く新吾だった。

新吾たちが、バタバタと家を出て行った後、遥は、父に高階さんは、うちの檀家さんだったねと聞いた。
高階の家に明かりがついているのを確かめて村木定俊は、玄関のガラス戸を叩いた。
たまたま通りかかったら灯りが見えたので寄らしてもらったと言った。
高階は喜んだ。
妻が死に、1人娘は東京。孫は中学生になったが、一昨年1回帰ってきただけ。
遥がお茶を入れますと立った台所は、シンクに汚れた食器が積まれていた。

寺に戻った新吾と宏は、ほっとしたが、食中毒と日の不始末は命取りになると、分っていても、慌てた。2人でそれを再確認している所へ新吾の父が帰ってきた。
遥が、あの患者さん、うちの檀家さんだったと言った。
定俊が宏に声をかけた。
「岸野君よう、」

「は」

「君は町起こしやっとるんじゃろ」

「はあ」

「のお、そやったら、この町の
じっちゃん、ばっちゃんのこと
ちょいと考えてみてくれんかの。」

そう言い 「遥、風呂」と言って消えた。

遥は、2人に高階さん、仮病かもしれんと言って少し笑って、父の後を追った。

学校で、校長、教頭に食中毒はなかった事を報告し、校長もほっとした。

廊下で吉崎先生に会い、礼を言う新吾たち。
吉崎は、気になる事を言った。これまで、その老人は、何回も救急車を呼んでいた。
検査は全て拒否していた。

レストランに行くと、課長が昨日のアンケートを生徒たちに見せていた。
褒めたことしか書いてなかった。
月曜日は反省会とのことだったが、新吾は、全員に着替えてレストラン、厨房を磨きあげろと命じた。課長は、昨日の食中毒は仮病だったから良かったと、生徒たちにも知らせてしまった。

新吾は、市場の仕入れ先にも話を聞いてくると出掛けた途中の海岸で、吉崎先生が、独り、ぼーっと海を見ながらタバコそ吸っていた。新吾は、声を掛けなかった。

宏は、高階の家に行ったが、昨夜の救急車の話も、何の事かと冷たく言われ、渡した名刺まで外に放られた。バス停でヒット来ないバスを待つ老人。1時間に1本しか通らないバス・・・
商店街だった所は、相次いで閉店し、年寄りたちの買い物をさらに難しくしていた。その現実に新吾は、初めて行きつき、頭を抱えた。

寺へ行き、定俊に話した。
「俺はアホです。」

「フフフ・・・アホ?」

「蓋をしてしまっとったんです。
バイパス沿いに大型のスーパーを誘致減った
バスの路線がなくなって、買い物行くんも
不自由になったお年寄りの事には 蓋をした。
この町の人口1万5千人のうち4割が老人やいうのが
現実やのに眼を背けとったんです。
この町を 年寄りだけの町にしたらアカンと
胸を張って言った事すらあります。
あの高階のおじいちゃんも俺ら行政が置き忘れた
お1人やった。あの人は6年前に奥さんを亡くして
嫁いだ娘さんも寄りつかんようになって・・・
寂しかったんやと・・・孤独やったんやと
初めて気が付きました。
俺はホンマに大バカです。」

「ハハハハ・・・嬉しいこと言うてくれるやないか。
岸野君な、この辺りは昔はな 朝早くからいろんなもん
売りに来たで。
一番早いのが豆腐屋。次が あさり、しじみ ほいで
納豆。ほいで もう 売り買いしながら いろんな話の
花が咲いたもんやで。まあそりゃにぎやかやった。
ああいう風景はどこ行ったんやろうな。」

宏は、定俊の後ろ姿に頭を下げた。
本堂へ行こうとした新吾は、お茶を持った遥もそこで止めた。

戸倉課長が新しいメニューがひらめいたから、直接新吾に話がしたいと朝から現れた。
松坂牛のハンバーグを持ってきた。生徒たちも話をしていて、部長が前に出た。
「若いお客さん向けではなくじいちゃん、ばあちゃんに
喜んでもらういうのが目的のメニューです。」
「身寄りのないお年寄りにここへ来てもらって、
みんなでご飯を食べてもらいたいんです。」
「この町にはお年寄りがようけいます。
その人たちに喜んでもらえるようなメニューを
作るンもオレたちのレストランの役目やと思うてます。」
「みんな・・・」宏は胸が詰まった。

「米本が言うたんです。
『自分の店やったら、お客さんが 何で仮病使うたんか
気にならへんのか』って。」
「せやから俺たちで考えたんです。
もしかしたら 仮病使うた人は さびしかったんじゃないんかって」
「どんなもんがええかまだ何も決めてません。
せやけど、作りたいんです。」
「お年寄りが喜ぶもんがレストランにあった方が、
この町のためやと思うんです。」
「もう一つ提案があります」

「なんだ?」
どうせやったら、お年寄り限定で営業したら
どうでしょうか?理由は、開店日みたいに混雑したら
お年寄りが入って来れへんかもしれへんし。」
「賛成です。お年寄りこにそ、食べてもらいたいし。」
「そんな・・・」(戸倉)
「こんなんどう?例えば今週の土曜日はお年寄り限定にして
日曜日は一般のお客さんにも来てもらう」(仁美)
「はい!」
「それええな!」

「すごいな、みんなすごいで。
オレな みんなの気持ちがめっちゃ嬉しい。
みんなとこのレストラン出来・・・
ほんまに誇らしいって思う。
せやけどな、まだ開店して間もない。
町の事考えてくれるのは、ありがたいし嬉しいけど
今まで以上にみんなの負担を増やしたない。
せやから、御年柚降りの事考えるのは
まだ先でええ。いつか おじいちゃん おばあちゃんが喜ぶ
レストランにしたってくれ。それでここを 
お年寄りの笑顔でいっぱいにしてくれ、ありがとう
ほんまに ありがとう!」(宏)

「いや、今やろう。
『いつか』じゃなく 今週からだ。
たしかにこのレストランは開店してまだ間もない。
けどみんなどうだ?」

「やりたいです!」口々にやりたいと意気込みが見えた。

課長はこんないい加減な話乗らなくていいと言った。居間の政権みたいなヤツです。
そこで
「課長、この子らの気持ちを受け止めんのも俺らの仕事家と思います。
お年寄りのための新しいメニュー
お年寄りの限定の日。
今週やりましょう。
俺からもお願いします。
よろしくおねがいします!」

「勝手にせえや、
採算が取れなかったら君の責任やかな
知らんぞ!」

「準備の時間は無いがみんなやれるな?」

「はい!」

「明日の練習は学校ではなく外で行う。」

「外って?」

「今 お年寄りたちが一体 何を食べたいのか
食べる側の気持ちになって、調理する。
そのために 明日は町に出てしかに話を聞く
いいな?」

「はい!」

夜、新吾と宏は、飲み屋で、酒を飲みながら、生徒たちの無限の広がりに圧倒されていた。吉崎先生は、高階のじいちゃんが、何度も救急車を呼ぶと教えてくれた時、じいちゃんの寂しさに気付いていたに違いないと、宏は言った。
「あの人は孤独なんだ。
孤独な人は、他の人の孤独さが分る。」新吾は、海岸で見かけた吉崎の姿を宏には言わなかった。

生徒の聞き取りで、ホワイトボードに並んだ料理は、どれもじじむさいものばかりだった。
長年慣れ親しんだ物が多いから、どこまで味を近づけられるかと新吾に言われた。

米本がうちらのレストランの味を出したいから、松坂牛のお茶漬けが作りたいと意見を出した。新吾も作った事がなっからみんなで、勉強だと言った。
さらに意見が出て、みんなお年寄りから見れば、孫の年代だから土曜日だけ
【まごの店】にしたらどうでしょうか?と言われた。

お年寄り限定 まごの店 メニューは松坂牛のお茶漬け

土曜日はあいにく、朝から大雨だった。

店の前に限定の【孫の店】看板を出した。
宏は、パソコンで、レストランのチラシを作り、新聞に入れた。
校長は写真を見て食べてみたいと言ってくれた。

宏は、高階の家に行った。
「もうご存知かもしれませんが
今日だけお年寄りのために
高校生レストランを営業します。
【まごの店】です。ぜひとも 
高階さんにもお越しいただいたく
お迎えに上がりました。
どうですか?一緒に行きませんか?」

時間が来て 開店した。

お年寄りのっ来店は、少なかった。
宏は、近所のおじいちゃんおばあちゃんたちが後押ししてくれて、やっと高階も腰を上げた。お年寄りは、皆顔見知りでとてもにこやかに、話が弾んだ。

生徒たちは先週の喧騒を覚えていたから、どうしても暇に感じてしまった。

「いい日だったぞ。
うん、本当に今日はいい日だった。」

「せやけど・・・」

「『ごちそうさま』っていうのはな
『ありがとう』なんだ。
『ごちそうさま』
今日来てくれたお客さんでこれを言ってくれなかった人は
1人もいなかった。
みんなお前たちに『ありがとう』って言ってただろう。
『いらっしゃいませ』って言うのもありがとうなんだ。
確かに今日はお客様の数は少なかったかもしれない
けど お前たちはみんな 心の底から
『いらっしゃいませ』って言えた。
接客している者、厨房に立つ者 それぞれが
みんな美味しく食べてもらいたいって頑張ってた。
spれも『ありがとう』だ。
感謝と感謝が行きかう店。
それって 理想の店だと思わないか?な? 
そうんだ お前たちがそういう店を作れたんだ。
今日俺にとってこの店は まさしく理想の店だった。
自信が湧いてきた。この自信は明日に つなげなきゃ
ダメだ。な!?」

「はい!」
「よっしゃ、俺たちも『ありがとう』いおう!」

いらっしゃいませ! ありがとうごっざいます・・・

まっすぐな人達のまっすぐな想いってイイですよね。
周りの大人たちの思惑がやけに歪んで見えます。

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