《JIN-仁ー》★08
『歴史の針が変わる』(あらすじ)
自らの病院「仁友堂」を立ち上げた仁(大沢たかお)は、咲(綾瀬はるか)と共に、より効力の強いペニシリンを作るための実験を繰り返していた。強力なペニシリンを作るには多額の金が必要だと分かり、仁は浜口(石丸謙二郎)に資金援助を頼むが、いい返事はもらえない。そんな折、坂本龍馬(内野聖陽)、恭太郎(小出恵介)と吉原を訪れた仁は野風(中谷美紀)から、病に苦しむ初音(水沢エレナ)を診てほしいと頼まれる。初音の名前を聞いた恭太郎は、驚きを隠せない。初音は、妊娠中絶をしたことで敗血症を患っていた。
CAST
南方仁**大沢たかお
野風・友永未来(2役)**中谷美紀
橘咲**綾瀬はるか
橘恭太郎**小出恵介
佐分利祐輔**桐谷健太
山田純庵**田口浩正
喜市**伊澤柾樹
*水沢エレナ
伊東玄朴**小林勝也
新門辰五郎**中村敦夫(特別出演)
鈴屋彦三郎**六平直政
橘栄**麻生祐未
勝海舟**小日向文世
坂本龍馬**内野聖陽
2009年10月11日
俺は幕末の江戸にタイムスリップし
1人の若者に助けられ、ここで医者として暮らして行くことになった。
その恩人は橘恭太郎。だが、父親の形見の備前の茶わんを売って、女郎の初音にメガネを与えた。
手始めに、もっと純度の高い、ペニシリンを作りたいと、いろいろ考えて、実験を始めた。
新しいペニシリンで、効力は今までの30倍ほどかと思うと、ヤマサの7代目、濱口に見せた。
今までのペニシリンを和紙を使って精製してみた。
まず従来のペニシリンを和紙に塗りつけ乾燥させ、続いてその和紙に酸2割アルカリ8割の触媒の水は、毛細管現象で和紙を上って行き、その途中で乾燥したペニシリンとペニシリン溶液に含まれる不純物質を分離します。
物質にはそれぞれRf値(物質固有の移動距離)というものがあって、それぞれ固有の高さまでしか上れません。つまり不純物質「あ」はここまで、「い」はここまでと言う風に高さが決まります。ペニシリンにも高さがありますから、そこにはペニシリンだけ集まるわけです。その性質を使って入らない物質をふるいにかけたのでございます。
後は、そのペニシリンの集まった部分の和紙を切り取り、その薬効を調べ、薬効の強いものを蒸留水につけると、以前より純度の高い強いペニシリンができるわけです。これからはこの方法でペニシリンを作りたいのですが、その・・・始めるためには400両かかります。
現代なら、クロマトグラフィーというところでしょう。
いずれにしても、人手をかけなければなければならないので、どうしても400両が必要だった。
濱口は、仁に言った。
以前医学所の前身であった種痘所が焼失したおり、
その再興のために私が寄付した懸かりが300両程
でした。そこで何千人もの人間が種痘を受けられました。
つまり、400両と言うのはそれほどの金だということは
お分かりですかな?
はぁ。
私がペニシリンへの援助を決めたのは、
緒方先生が援助を差し上げるに足る器の
お方であったからです。
考えぬわけではありませんが、そのためには
まずあなた様の器がどれほどのものか
見せていただきたい。
こう言われては、仁は濱口を言いくるめられませんね。
洪庵先生だって、濱口に何度も手紙を書いて援助を頼んでいましたからね。
勝の屋敷で、竜馬は5千両も借りてきた。
こん国の海軍を背負う海軍塾を作ろうっちゅうがぜよ。
そんくらい無いと話しにならんのじゃき。
新しいペニシリンを作るのに金策できないと愚痴る仁に勝が、
人にはそれぞれ天分ってのがあんだから先生にはそんなことしなくていいのだよと言った。龍馬に、何とかして差し上げろよ、お前さんの舌でちょろちょろっとなと言った。
龍馬は吉原へ行こうと言った。それにしてもこのところ覇気がない恭太郎にどうかしたかと仁は声を掛けた。竹林で、提灯の火が消えた。龍馬は少し先の提灯を持つ方へ走った。仁は、こんな時、あらためて失ったものの大きさを思う。
緒方先生は、俺の進もうとする道を照らし続けてくれた。
だけどこれからは俺が自分の手で、皆の進む道を照らさなければならないのだ。
幕末と言う先の見えぬ時代の中で。
器とは闇に火をともす力の事かも知れませぬな、と恭太郎が言った。
吉原の空気を吸ってご満悦菜龍馬は、おまけに花魁野風が、男に啖呵切っているのに遭遇し、また惚れなおした。
久しぶりじゃのうと花魁の方へ行くと気付いた野風が、南方先生に急ぎ診ていただきたい病人が・・・玉屋の初音
聞いて恭太郎の顔色が変わった。
客の子を宿し、なかなか流れず中条流(小流し専門の医者)を呼んで流した。
初音はうわごとで「たのすけ、さん」と呼んでいた。当代一の女形三代目沢村田之助。
さっきのニヤケタ男だと言った。武家に変装していたが、歌舞伎役者の登楼は禁じられていた。
野風は、恭太郎の相手を初音とすぐに分かったようだし、仁もメガネを見て察しはついたようだ。
初音は、子を流す手術で、細菌感染したようで、敗血症を起こして死にかけていた。
咲を呼んで点滴やらペニシリンを使っては見たが、思うように解熱しなかった。濃いペニシリンでないと全身を巡る菌には勝てなかった。それには四〇〇両いる![]()
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田之助が、千両役者と聞いて、竜馬は、仁を連れて、掛け合いに行った。
田之助は、まず金を見せてから、これは、身を削って儲けたものだから、恭太郎に、畑本株でも売ってから濃いと厳しい事を言った。女郎と同じように身を売りながら、ゲイを磨いて得た金だと言われると、龍馬も何も言えなかった。
龍馬は中条流の張り紙を見てそっちの医者ならため込んでるのではと話しに行くと、ペニシリンの話は聞いていると言った。ペニシリンを担保に七年無利息でと言ったが、これが食わせ者だった。
とりあえずは、ヤマサの醤油倉庫でのペニシリンは、賃金が払えて、皆汗をかきかき生成できた。初音の熱が下がった。
隣室で待つ龍馬、恭太郎に解熱して少しなら会えるというと、級太朗は、初音の困った顔は見たくないとさっさと戻った。その声を聞き、今の声は?と咲に聞いた。
橘恭太郎。私の兄でございますが?
あの・・わちきは正体無き時、何か申しておりんしたか?
田之助さんの名をずっとお呼びで。
申し訳ござりんせん。
わちきは人でなしでありんす。
あんなにお優しい方を傷つけ、
女郎のくせに嘘さえつきとおすこともできず
己の気持に嘘はつけませぬ。
詮ないものかと存じますよ。
7日後。男が南方を訪ねて玉屋に来た。
七年と言ったのは嘘で、7日で金か、新薬を渡すかどちらかだった。
龍馬は、こん取り決めをしたのは暮れ六つじゃ、まだ時間がたっとらん![]()
恭太郎は、聞いて走った。田之助の所だった。
金は借りられたと聞きましたが、貸し手に裏をかかれ
南方先生は、薬の全てを手放せと迫られておるのじゃ。
それは一大事でござりまする。
あの薬は、皆の血と肉でできておる![]()
あの薬のために皆が全てをなげうって闘ってきた。
あれはそうやってできた、宝なのだ。
頼む,四百両貸してくれ!
こないだも言ったと思うけど、・・・
私がお主に身を売る![]()
見を切った金を借りるのだ。
こちらも見を切ろう。
煮るなり焼くなりどうとでもするがよい。
じゃあ、一つ。
見せものでもしてもらおうか・・・
暮れ六つの鐘が鳴った。
そろそろ時間だと言われた。
思いつめた咲が、
玉屋の親父様。
私がここでご奉公しますので四百両お貸し願えませぬか?
少々 とうが立っておりますが、
旗本の娘と言う物珍しさはございましょうし
何を言ってるんですか、咲さん(仁)
咲さま(野風)
わたくしにできることはこれしかございませぬ。
(そこへ千両箱を肩に担いだ田之助が障子をあけるなり言った
おっと、そんなに大事なもんを売り渡しちゃいけねよ。
先生、あの薬はあんたらの血肉を刻んだ命だって
話じゃねえか。そうとなりゃ、話は別だ。
この田之助命には命で応えるさ![]()
![]()
言うなり畳みの上に金を撒いた。あわてて風呂敷に金を集める様を見
オトトイきやがれ![]()
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役者風情が と捨て台詞を言って医者は帰って行った。
田之助は、仁に向き合い膝をついた。
先生、あの金は返さなくていいからな。
え?
貸すなんてせこいマネ、嫌えなんだよ。
ありがとうございます。
けんど、どういてこん事を知ったがじゃ?(竜馬)
私に身売りをした男がいたのさ。
男![]()
吉原の花魁たちや街の衆が田之助を囲んでいた。
田之助は、空の千両箱に足をおき、から傘を広げ、気分よく”見栄”をきった。
後ろで恭太郎は、さっきの出来事を思い出していた。田之助に往来で土下座し、お金を貸してくださいと叫ぶ自分を。咲に呼びとめられて、我に返った。
野風花魁が「ごゆっくり」と言い廊下へ出てきた。そこへ咲がいて頭を下げた。野風も五十両以上を仁先生に差しだしましたが、これは使えないと、野風の血肉が入っている金だからありがたく気持だけと断った。
座敷では、仁が、恭太郎に頭を下げて礼を言っていた。
お侍さんが役者に頭を下げるというのはものすごく勇気がいることですよね。
それしかできなかっだけです、ボンクラの旗本には。と答えると、竜馬が、恭太郎の前に進み、
おまんのどこがぼんくらじゃ。ええか、おまんはペニシリンを守った。
吉原の女郎達を守ったちゅうことじゃ。こん国の医術をまもったのじゃ
おまんは、こん国を守ったようなもんじゃ。
おまんはどだいすごい事をやったがぜよ![]()
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私はあなたが嫌いでした。(竜馬に向かって)
嫌い?
勝先生は、私には護衛を。あなたには海軍を作る
手伝いをさせる。
どちらも大切な役目だとは分かっていてもはいても
世を動かすような仕事をしているあなたを、ねたまずには
居られなかった。
けれどこうしてそばにいると器の違いが嫌と言うほど分かる。
何でそういう風に言うんですか?
恭太郎さんほどの護衛はどこにもいないのに。
恭太郎さん、初めて会った時私を守って斬られて
くれたじゃないですか。見、もともしれない私を居候さして
くれて、今日はもう私の全てを身を切って守ってくれたじゃない
ですか。
恭太郎さんがいなければ、私はここで生きて行くことはできません
でしたよ。恭太郎さんがいなければ私はここで薬を作ることはできなかった。
だから恭太郎さんは、私にとって最高の護衛なんです。
男子たるもの、人前で決して泣いてはならぬものと
しかし、今日は少し・・・泣いた・・・
廊下での野風に、咲はゆくゆくは先生とと言われ、仁には心に決めた人がおられるし、咲には先生の医術があると答えた。
恭太郎が眠ってしまい仁が背負った。
<ようやく分かった気がした。
江戸の夜道は暗くて助けあわねばとても、歩いては
いけない。誰かが誰かを支え、誰かに支えられながら生きている。少なくとも俺はきっと一人では何もできない、それでも進んで行きたいと願うのなら。>
後をつける一団がずっと居た。
濱口に、仁は自分の器の小ささ、皆に支えられてここまでやってこれたことを話した。
だからこそ、私をご援助願えないでしょうか?
ちっぽけな私が受けた恩を返すには
医術より他ありません。お願いします。
正直で、おのれを大きく見せることはしない。
けれど自分の成すべきことに対しては
あらん限りの努力をする。
あなたの器はきっとそう大きくはない。
しかし、とても美しいんでしょうなあ、
それがゆえに周りの人間は助けたい。
守りたいと思う。
それが南方仁という器なのでしょう。
はい!
こうして又一つ恩が溜まってゆく。
俺という小さな器の中に、
大切にこぼさぬように歩いて行こうと思う
医学の時計の針を前へとすすませるためにも。
一緒に歩いていた龍馬が怒鳴った。
後ろをつける刺客がこそこそしているから。
仁は嫌な予感がした。
<俺が医学の時計をの針を進めることで
維新への歴史も早く進むことはないのだろうか?
龍馬暗殺の瞬間は俺が知るよりもっと早くに・・・
龍馬に気をつけてくださいと、声を掛けると、
南方仁がいれば、坂本竜馬は死なぬ!
助けますよ、この俺がこの手で。
そして時はその流れを変え始めたんだ。>
仁先生の思いが熱くて、こんなに真剣に生きるときっと歴史が重い腰を上げて
回転して進みそうですね。
:******
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コメント
いろんな人の立場もよく分かって、丁寧に作られてますよね。
流行の役者を使うだけの、いい加減なドラマが多すぎます。
見習ってほしいものです。
投稿: お気楽 | 2009/12/01 19:31
歴史があまりにも早く進んでいってしまいそうな事に
こっちもとまどってしまいます~(@Д@;
ペニシリンの力は凄いものですね~。
写真がどう変化しているのかが気になりますね~。
投稿: くう | 2009/12/01 18:10