《アイシテル~海容~》#04
『被害者家族への手紙』(あらすじ)
さつき(稲森いずみ)は富田(田中美佐子)から、智也(嘉数一星)が清貴(佐藤詩音)にトイレを貸すために自宅に呼んだと聞き、その優しさに救われる。そんな中、智也は清貴に“父親とキャッチボールをしないのは変だ”と言われたことにムカついたと話す。それを聞いたさつきと和彦(山本)は、智也の真意を考え始める。
****
富田が、智也が話し始めたと、さつきは知らされた。
それを隣席で聞いていたのは、キヨタンの姉美帆子だった。加害者の親が、笑っている!胸が張り裂けそうだった。
さつきは、智也が、優しさで、キヨタンに声をかけ、家のトイレを貸したことを知り、わけがわからないままでも、まず優しさを教えられて、少しほっとしたのだ。
美帆子は、孤独だった。
土手で、考えていると、パパが買い物の帰りに、声をかけた。
美帆子は、もう思い出すまいと言ったパパが、どうしてもぐるぐるまわりでキヨタンを思い出していた。今日、見たさつきのことは、口から出かかって、やめた。
おまえは強いなぁ、とパパは言った。
富田から連絡があったと、美帆子は言われたが、今更、何を聞くんだと言った。部屋に入り、カレンダーの、今日、自分の誕生日を黒く唇を噛みながら塗りつぶした。
富田の接見。智也は、「この間の続きを話すよ」と言った。
あの子にうちのトイレを貸して、それから一緒にキャッチボールをしたんだ。あの子、結構うまくて、『きよたん、うまいでしょう。パパと一つもキャッチボールしてるんだ』と言った。
智也はあまりうまくなくてそしたら、「僕のこと下手だって。」
僕が「お父さんは忙しくてキャッチボールなんかしないから」って言ったら・・・
『お兄ちゃん家、変だ』 「ムカついた」ムカついた・・・だから・・・だから・・・あの子が悪いんだ。
何でも買ってもらえて、わがままを許されている子。時として、壇濃くなことを言ったりします。耐えること、我慢することを知らないと、自分が基準ですから。
夕飯を食べていた美帆子たち。どうしても母聖子は、静かな食卓が、不満で、キヨタンの名前が口をついて出る。
美帆子は
「この先も永遠に笑ってごはん食べたりできないのかな?」
パパは、
「そんなことないよ。」少し時間がかかるだけだと言ってはくれた。
その言葉をとらえて、「少しってどのくらい?」睨みつけるような美帆子。
「聖子、俺は又いつか、みんなが笑える日が来ると信じてる。
そうでなきゃ、キヨタンも天国で笑えないだろう。」
野口家では、さつきが、わび状を書いた。和彦にそれを見せた。
現場に行ったら、ぬいぐるみや、お菓子が、たくさんあり、どうしようもなかったと知らせた。はたして読んでもらえるかと、和彦は言った。
家裁で、野口夫婦と富田が、話していた。
智也が言った、「ムカつく」と言う言葉。ふだんから家で使っているかと聞かれた。
何にムカついたのかと聞いた和彦に、富田は、まだ調査が必要ですと逃げた。
さつきは、創は言わなかったが、最近、不機嫌そうな態度を取るようになったことを告げた。半年前くらいから、急に無口になり、それまでは、そんなことなかったのですが・・・「行ってきます」も「ただいま」も言わなくなった。
そのころに、この変化の原因になったようなことは、何か思い当たらないかと聞かれた。
和彦は、反抗期なんじゃないのかなと思っていた。さつきも同調。
育児サイトの書き込みでもそんな意見が多かった。
さらにさつきは、子育ては常に自分が試されているみたいで、失敗は許されないと思うと、追い詰められた。そんなときに育児サイトで、同じような悩みを持つママたちと話をしていた。
悩みを誰かに知ってもらうだけでも、少しは楽になりますから。と言うさつきに富田は聞いた「子育ては、苦行ですか?」
美帆子は、三者面談を親に話さなかった。
担任の沢田は、美帆子はしっかりしているし、成績も問題ない。今のまま頑張っていけば希望通り国立の付属に入れると言った。
先生。それもういいんです。進学やめるかもしれないから。
ぞっとするような眼で、美帆子は答えた。あわてるのは担任です。
家では、聖子が、キヨタンの育児記録を出して広げてます。
「いつまでも、めそめそしていちゃダメね」と独り言をいっていた。
さつきは、小沢の表札を見て、手紙を入れた。ベンチに腰かけていると、妹の彩乃から連絡が来た。彼氏からプロポーズを受けたと言った。智也のことを話しても、それで揺らぐ人じゃないと言った。
美帆子が帰宅した。聖子ママは、沢田先生から電話があったこと、三者面談だったことを聞いた。
自分の進路くらい自分で決めると、答えた美帆子。
早く家を出たい。
どうしてと言われて、
私なんかこの家に必要ないし。
聖子は、うろたえた。
私なんていてもいなくても同じジャン。
ママは、、キヨタンのことで頭いっぱいなんだから。
逆襲されて「それはキヨタンが亡くなったばかりだからよ。」
違うよ。もっとずっとまえからだよ。
キヨタンが生まれてから、
ママの目には、キヨタンしか映ってなかったでしょ?
パパもママもキヨタンに甘くて、欲しがるものは何でも買ってやった。
家の一番はいつもキヨタンで・・・だから、キヨタンなんか、消えちゃえばいいってずっと思ってた。そしたら、ホントに消えちゃった。
私があんなこと言ってたから消えちゃった。
ママもそうおもってるんでしょ。
キヨタンの代わりに私が死ねばよかったって!
思ってない。
ウソ!思う訳ないでしょう。
みんな勝手に私が強いとかしっかりしてるとか
私のことなんか誰も…誰もわかってないくせに
美帆子は、我慢していた思いを吐き出して、走って2階の部屋へこもった。ベッドへ突っ伏して泣いた。
聖子は、どうしていいかわからなかったが、目の前でドアが閉められ、鍵をかけられると、茫然と、していた。
そこへパパが、会社から帰宅。2人で、美帆子が苦しんでいたことを知らずにいたと話し合っていた。
聖子は、確かに美帆子の言うとおり、キヨタンには確かに甘い所があった。愛情に差はなくても、子供には微妙に違うって感じてしまうのかしら?どうしたらいいのだろうと、つぶやいた。
パパは、「ちゃんと愛してるって伝えるしかないよ。
遅くはない。あの子は生きてるんだから。
僕たちの傍で生きていてくれる。」
「美帆子は生きてる。
そのことを当たり前にしか思ってなかった。」
パパは、美帆子の部屋のドアの前で行った。
「美帆子。お前の気持ち、気づいてやれなくてごめんな。
家族の笑顔が一番の宝物なのに、お前を泣かせるようじゃ
親失格だ。でもこれだけは信じてくれ。パパも、ママも、
お前のこと本当に大切に思っている。
いままでも、そしてこれからも。
それだけは絶対に変わらないから。」
しばらくして、美帆子は階下へ降りた。両親は、買い物と書置きがあった。キヨタンの祭壇の前に、美帆子の育児日記が開いていた。
ページをめくって、見る美帆子。さらに、日記を探すと、ぎっしり入っていた。そこには、美帆子の小さな動きにママが歓声を上げて、喜んでいる様が見て取れた、泣きながら、ページを繰る美帆子。
初めて「ママ」と言った日、「あなたに会えて本当に良かった」とママは書いてくれていた。
買い物から帰った両親は、日記を見ながら肩を震わせていた美帆子を見つけて、ママが駆け寄り、抱きしめた。美帆子も心からごめんなさいが言えて、お互いのわだかまりが流れました。
「私、この家にいていいの?」
「何言ってるのあたりまえでしょう!」
「キヨタンも、そう思ってくれるかな」
「もちろんよ。キヨタンはね、おねえちゃんのことが大好きだったんだから」
パパが荷物の中から、プレゼントをママに渡した。
「美帆子、お誕生日おめでとう。」「おめでとう」
「こんなときだからこそ、ちゃんとお祝しようって、ママが」
「今日はあなたが生まれてきてくれた、大切な日だから」
よし、誕生日の準備だと言って立ち上がったパパは、手紙のたばのなかから、さつきの手紙をみつけた。
野口家では、さつきが、智也の夜泣きがひどくてどうにかなってしまうんじゃないかと、逃げた。そんな姿勢が、智也に影響したのかと、和彦に行ったが、何をいまさらと言われてしまった。部屋には、カブトムシの幼虫。虫嫌いのさつきが、少しでも智也に近づけたらと考えたようだ。
和彦は、会社を退職する機運につぶされた。
富田は、小沢家からさつきの手紙が返された。言い訳ばかりの手紙を憎悪した。ただ、聖子は、自分が美帆子の苦しみを分かってやれなかったことから、それが本音かもしれないと思った。
富田は、現場で、ここで何か智也をムカつくことがあったと見まわして、ビルの上の母と子の看板を見つけた。面談の時にその写真を智也に見せると、荒れた。何が,優しかった智也をムカつかせたのか?
今回は、小沢家の美帆子に泣かされ、両親にさらに泣かされました。
昨日も、そのまままとまらず、遅れました。
親子って、言葉や態度に表さないと、疎外感だけが大きく育つものです。こんなに聖子のように手をかけられないで育っている人もたくさんいますしね。
会社を辞めなくてはならないことで和彦も重大さに気づいたようで、これから二人の格闘が始まるんですね。
*****
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