《おせん》第九話
『カツブシ王子の首飾り』(あらすじ)
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一升庵の前にパトカーが止まり、警官が一升庵の中へ入った。それを見かけたよっちゃんさんは、あわてて声をかけた。警官は身元引き受け人を捜していた。相手は、女将のおせんだった。おせんが殴打事件を起こした。それも鰹節で・・・
本枯節を仕入れに行った店で、息子が、荒節を削ったのを削り節として打っているのを目にしたおせんは、怒りで震えた。許せなかったのでかつお節でその息子を殴ってしまった。
荒節を削ったものが、「かつお削りぶし」
本枯節もしくはそれに順ずるかつお節を削ったものが「かつお削りぶし」と呼ぶ
入院していた店の店主が、息子の不始末を詫びながら、本枯節を見繕って持ってきてくれた。山上に電話したら、ちょうど本枯節をやめるところだったからといわれたと、知らせてくれた。
おせんは、静岡・焼津へ飛んだ。削り節パックの工場を作る会社に買い取られることになっていた。山上も6000万円の借金があるのでどうしようもなかった。1本の本枯父子を作るのに半年もかかっては、生産性も悪く、コストが追いつかなかった。
お客にエンプールの人がいた。それとなく名前を出して聞いてみると、山上の買収にかかっているのは、矢田守で、鰹節にめっぽう詳しく、社内ではかつお節王子と呼ばれていると教えてくれた。
よっちゃんさんに、おせんさんは、何が何でも本枯節を守ろうとしているようには見られないと言われてしまった。
翌日エンプールへ行った。矢田は、選ばれなくなった本枯節が廃れるのもそういうご時勢といった。
おせんは、味を守り受け継ぐことが自分の使命だと本当に本枯節を守ろうと決めた。
山上の夫婦が一升庵に予約を入れた。
おせんは、カンナつきの削り器で、丁寧に削った。その場で食べた山上は、こんな旨い物廃れさせてはならないと、心に誓った。
矢田のしたには子供のころ食べたかつおぶしの味が残っているはずだから、食べさせて、思い出さそうとひそかにおせんは計画していた。
つづく
伝統を守る。で味を継承する、続ける、継続。こだわりだけでは片付けられませんね。
”一升庵の味”を守るのは、お客様に対するお約束。
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